有川浩「阪急電車」

読み終わったので、とりあえず感想を。

阪急電車

阪急電車

タイトルからわかるように、舞台は阪急電車今津線という路線を舞台に繰り広げられる物語です。


実はこの小説、一人の主人公がいるのではなく、一駅ずつ主人公が変わっていきます。
ただ、まったく独立した話という訳でもなく、
一つの話の主人公が、他の話にも少しずつ絡んでいます。


今回もベタアマな話から、考えさせられる話まで、色々です。
婚約破棄された人、おばあちゃんと孫、大学の新入生などなど、出てくる人も様々。
それぞれ、電車の中や駅で色んな出会いをし、気持ちが変化していきます。


自分も、大学までは電車通学なんですが、
「それぞれの人が色んな気持ちを抱えてるのかなー…」なんて思うと、
ちょっと感慨深い思いになりました。
朝は通学途中の高校生、帰りはおばさんの集団やサラリーマン。
いつもは「うるさいなー…」程度にしか思っていなかったんですが、
少し見る目が変わりそうです。


痛快な話も多いですが、ベタアマな話が結構ありますので、苦手な人はちょっと注意が必要かも。
自分には、ちょっと甘さ加減がつらかったです…。