コミック みえない雲
久々に、マンガのレビューを書いてみます。
- 作者: アニケ・ハーゲ,グードルン・パウゼヴァング,高田ゆみ子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/10/06
- メディア: 文庫
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原子力発電がいいかどうか…という難しいことは置いといて、
純粋にマンガとしてのレビューをしてみたいと思います。
ひとことで言うと、「読みやすいけど、ちょっと物足りない」です。
まずは画について。
画を描いているのはドイツの作家の方ですが、あまり違和感なく読めます。
「ドイツの人が描いてるよ」と言われなければ、あまり気づかないかもしれません。
続いてストーリーですが、小説版に比べて、いくらか内容を省いてあるようです。
自分は、小説版のあらすじをWikipediaで読んでから、このコミック版を読んだので、
「なんだかちょっと足りないなあ…」という感じがしました。
他に物足りない、と感じたのは、人物の感情表現です。
原発事故をテーマにしているので、主人公の親しい人が死んだり、
放射能の影響で髪の毛が抜けたり…と、色々と感情が揺れ動くシーンはあるんですが、
描写はかなり淡々としています。
おそらく、日本で同じようなストーリーをコミックにしたら、
ボリュームが倍以上に膨らむんじゃないだろうか、と思います。
エンターテイメントとしては少し物足りないですが、
簡単に読めるので、原子力の問題を考えるときに小中学生が読むには最適かもしれませんね。
うーむ、小説も買って読んでみようか…迷う…。